その名のとおり、駅においてあるスタンプなのですが、さかのぼること昭和5年。
福井駅に置かれたのが始まりとも言われ、全国の駅に5000以上もあるのだそうです。
もちろん予土線の駅にもあるんです!!!
コロナ禍の中、予土線に乗って旅に出た気分をちょっとでも味わっていただけたらと思い、
今回は駅スタンプについて語ります!!
始まりは、やはり宇和島駅でしょうか。
駅スタンプを探してみると、ありました!すぐ見つけましたよ。
駅改札のすぐそばにあります。駅員さんがいるところですね。早速押してみますと、描かれていたのは「闘牛」です。駅スタンプには、その駅のある地域の特産品や観光名所などが描かれることが多いそうで、やはり宇和島と言えば歴史のある闘牛なんでしょうね。闘牛大会は、年5回行われていますが毎回全国各地からファンが駆けつけるほどなんです。1トン近い闘牛ですが、普段はおとなしい性格だそうで意外に予土線沿線を歩いていると、闘牛の散歩に出くわすこともあったりして・・。
色は情熱の赤。
早速押しますよ!
サイズは小さくなったが、
国鉄時代からのデザイン
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宇和島駅、というか宇和島運転区には
こちらは音声でお楽しみください。
もう一つ「隠れスタンプ」があるそうです。 色は宇和島駅同様に
赤にしている。車庫の一般公開時にしか押せない
レアスタンプ
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お次は、近永駅です。こちらにあるスタンプのデザインにはなんと鬼北町の特産、雉(キジ)が描かれています。この雉ですが、東洋チックに描かれていまして、まるで「火の鳥」を思わせるよう。恐れ多くも食べようなんて思えないほどの神々しさを放っています。鬼北町が雉を特産品にしようとした頃に作られたスタンプなのかもしれませんが、実は私高校時代に宇和島―近永間を毎日往復していたのにスタンプのことは全く知りませんでした。日常にあると、気付かないこともあるのかもしれませんが、駅スタンプはある日突然なくなってしまうこともあるんだそう。JRにせよ私鉄にせよ、スタンプは儲かりませんものね。無料ですから。でも鉄道旅の楽しみの一つに駅スタンプを押すというのがあってもいいんじゃないかなと。個人的には残してほしいです。近永駅の駅スタンプは、窓口が開いている時間(午前7時~午後5時)のみ押せますよ!「スタンプ押しに来ました」と言ったら出してもらえます!
平成22年に登場した新しいスタンプだ。
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心して押印しましたよ!
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鬼北町を出て松野町に入ります。次なるスタンプ保有駅は、松丸駅です。温泉のある駅です。この駅も窓口があるので、空いている時間だけ押すことができます。そのデザインは、猿!
そう、滑床渓谷の猿です。滑床渓谷は国立公園でもありまして、ほとんど手つかずの自然が楽しめます。しかし、松丸駅からは車で30分以上かかりますね。かわいらしい猿と渓谷。ここまで、牛、雉、猿と桃太郎じゃないですが動物ばっかり描かれていますが、予土線といえば、鹿や猪なんかもよく遭遇しますから、描いてあげてもいいかなと思っちゃいますね。 。新調はされたが、国鉄時代からの継承デザイン
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力任せに押してはいけません。
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愛媛はこれでおしまい。お次は高知県、江川崎駅です。
もうこの先は、四万十川になりますから駅スタンプもがらっと変わって、動物ではなく、人が描かれています。釣り人ですね。鮎釣りでしょうか。おっと、釣り糸の先にはまだ魚はかかっておりません。釣果については、想像におまかせするとして、この江川崎駅周辺は本当に四万十川の恵みを味わうにはうってつけなんです。鮎、うなぎ、ツガニ、栗、四万十牛、いつだって旬の食べ物にあふれています。私が駅スタンプをデザインするなら、このおいしい食べ物を描くに決まっています。 -
お次の駅スタンプは、なんと無人駅にあります。十川駅です。
「こいのぼりの川渡し」で知られる十川駅ですが、なんとこちらの駅スタンプは、鉄道写真家の坪内政美さんこと、我らがどつぼさんが制作したものなんですよ。寄贈したのは、2016年の4月。ちょうどこいのぼりがはためいている季節でした。このスタンプは、地域の魅力がぎゅうぎゅうですよ。こいのぼりも、沈下橋も、トロッコ列車も細かく描かれています。
無人駅なので、最寄りの四万十町役場十和地域振興局に置かれています。運行本数の少ない予土線において、この駅で降りてスタンプを押そうと思うと、ダイヤとよく相談しておかなければ、長い間列車を待つことになりそうです。でも、近くに商店もありますし、お肉屋さんのおいしいコロッケをつまみながら過ごすこともできますね。ちょっと距離はありますが、道の駅や温泉もありますしね。もう泊まっちゃえ、と思えばバックパッカー宿もありますよ。 。 -
駅にスタンプの看板が設置されていた。
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お次も無人駅です。土佐大正駅。ここは2つあるんです。よーくみると違いがわかるんですが、2つとも押して見比べるのが楽しいですね。一番の注目は、描かれている魚でしょうか。
片方は鮎だと思うんですが、もう一つのはちょっとわかりません。この2種類のスタンプは鎖で繋がれております。駅スタンプは盗難に遭うこともあるそうで、どうかそんなことのないように祈るばかりです。予土線はのんびり楽しめる路線ですし、何より沿線の地域のみなさんが愛してやまない路線です。乗ってヨシ、撮影してヨシ、降りてヨシ。3拍子そろっています。土佐大正駅周辺には、焼酎を預けることができる全国的にも珍しい「焼酎銀行」なるものもあったりして、預貯金ならぬ預焼酎を体験するのもいいですね。色は黒。
従来通りのインクを付けて押す。デザインはJRのものと
よく似ている。 -
そしてついに、終着駅となりました。窪川駅です。
窪川駅は、予土線乗り入れの最後の駅です。ここからは土佐くろしお鉄道、JR土讃線に乗り換えとなります。駅スタンプがありましたので、押してみますと「四国霊場37番札所岩本寺のある駅」の文字。デザインは、山門とお遍路さんが描かれています。窪川駅からは歩いて10分ほどですから、予土線を利用するお遍路さんも多く見かけます。窪川駅周辺もたくさんの見どころやグルメがありますから、岩本寺以外にもデザインの候補はいくつもありますが、またもやここには隠しスタンプがあります。正確に言うと、窪川駅ではなく、その隣にある四万十町役場にあるそうなのですが、こちらも音声でお楽しみいただきたいと思います。懐かしいスタンプ台も健在。さぁ、押しましょう。
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予土線45周年スタンプは、
窪川駅隣の四万十町役場一階、予土線ジオラマ横に常設。
どうかこの不自由な状況が過ぎ去って、
また予土線の旅に出られるようになりますように!
そのときには、またここで愉快な旅をご提案させていただきたいと思います。
※音声収録は5月に行ったものです
この記事を読んで、予土線の駅スタンプに興味を持っていただけた方に、さらに駅スタンプの世界を楽しんでいただけるよう、関連著書『どつぼさんの本「駅スタンプの世界」』を紹介します。
本書では、鉄道カメラマン坪内政美さんがお勧めする鉄道スタンプの楽しみ方が紹介されています。探す、押す、眺める、作る?寄贈する!一度ハマると抜けることができない、魅惑の駅スタンプの世界へ行ってみませんか。